網膜剥離闘病日記

視界が狭くなった

令和4年3月21日に、愛妻の故郷へ旅行に行っていた時、スタバで休む為に椅子に腰掛けたあと、急に視界がぼやけました。最初メガネがくもったのかと思ってメガネを外して拭いてみた所、メガネを外しても視界に異常があることに気づき、左目と右目の見え方を比べてみたら、なんと、右目だけ視界の半分が真っ黒ではありませんか(写真はイメージ)!

1ヶ月ほど前から眼科で緑内障の診断を受けて点眼治療中だったので、この時はてっきり緑内障が進行したのだろうと思っていました。緑内障は失明になる危険のある怖い病気なので、とうとう右目は失明するのかと半分覚悟を決めて、帰路につきました。

緑内障では無い?

翌朝かかりつけの眼科で朝一番に診察をしてもらったところ、網膜剥離になっています、手術が必要なので紹介状を書きますからすぐ行って下さい、とのことを医師から告げられました。突然の事で目が点になりながら、タクシーを呼び、愛妻と共に少し離れた大学病院に行くことになりました。

大学病院に着くと緊急患者として優先的に検査を進めてもらいその日の夕方に手術することが決まりました。網膜剥離による、硝子体手術と、白内障手術の両方を内視鏡によって一度に行う高度医療でした。入院が決まったことで、家族との面談も出来なくなるので、愛妻には先に自宅に戻ってもらうことにしました。再会できるのは退院予定の1週間後になります。心細い思いをさせてしまい申し訳なく思いつつ、すぐ迫る手術の心の準備をしていました。予定では手術に3時間ほどかかると聞いていました。

硝子体手術

網膜剥離を治療するにはいくつか段階を経て手術する必要がありました。まずは網膜剥離の術後に白内障が高い確率で進行することがわかっているらしく、白内障手術で目の中のレンズを人工のものに取替えます。

そして、内視鏡を使って眼球内の硝子体を吸い取り、ガスを注入しながら古い硝子体を全て綺麗に取り除きます。

その後、剥離した網膜のうち穴が空いている部分にレーザーを当てて、穴を塞ぎます。

網膜剥離の様子のイメージ

もし、網膜剥離の範囲が黄斑と呼ばれる目の重要部分に達していたら失明する危険がありました。幸いなことに筆者の場合は黄斑のギリギリ手前で剥離がとどまっていたので、失明しないで視野が回復するということでした。

手術の時間になり車椅子に乗せられて手術室に入ると手術用の椅子に座り、麻酔の点眼を何度かしました。痛みは全くなく、局所麻酔なので意識を保ったままの手術となりました。

目の手術は怖いのかと思っていましたが、不思議と恐怖は一切ありませんでした。時々医師と会話も出来ました。

手術中は右目の様子が見えるのです。硝子体を取り除きガスと入れ替わるともう何も見えなくなりました。手術は予定通り3時間で終わり、入院病棟に戻ってしばらくはうつ伏せになって寝なければなりません。ガスは時間と共になくなります。入れ替わりに自然と体内の水が眼球内に溜まっていくので、ガスによる乾燥と浮力でガスが浮く力を用いて、網膜を眼球に定着させる為、うつ伏せになる必要があります。筆者は普段仰向けで寝ていたので、うつ伏せになって寝るのは大変苦痛を伴いました。腕と腰が痛くなりました。

術後経過

2日目

手術後の見え方は、ぼやけていて何も見えない感じです。しかし、以前見えていた黒い影のような視野の欠損はありません。

食事とトイレ以外は、うつ伏せもしくは頭を下に向けて歩くなどの注意が必要でした。ベッドにいる時の道具として、「C」の形をした枕を病院で用意して貰いました。

これらの道具は大変よくできていると思います。しかし、長時間同じ姿勢でいることで、首や腕、腰が痛くなるので、実はぐっすり眠ることもできませんでした。食欲はあり、痛みもほぼないので、おいしく食事をいただいていました。ただ、することがないので暇でした。

3日目

3日目になると、眼球内のガスが減って水が少し溜まり始めたのか、下を向くと少し見え方が変わってきました。

6日目

手術後6日目に大学病院を退院できました。久々に愛妻と出会ってお互い抱きしめ合いました。寂しい思いをさせてごめんね。

目の見え方は、まるで水中の中で目を開けているかのような感じで、右目の近くに手を近づけると毛穴がよく見える接眼レンズのような見え方でした。

退院したとはいえ、眼内にガスが溜まったままなので、寝るときはうつ伏せで寝る必要があります。愛妻が使っていた抱き枕をU字に折り曲げて頭を乗せて眠る体制を取りました。

自宅でのうつ伏せの体勢

7日目

手術後一週間経つと、ガスは半分ぐらい抜けて、眼球内の水とガスとの間の境界線がはっきり見えるようになりました。

顔を左右に振ると、右目の水面もゆらゆらと揺れるので、煩わしさが大変です。

10日目

手術後10日目になると3分の2ぐらいの視界が開けてきました。

11日目

11日目ぐらいから視界が変化し、目に映る像が上下反転して見えるようになり、大変煩わしかったです。ただしこれは一時的なものだったので、すぐ治りました。

13日以降

手術後13日以降は、ほぼ見え方は同じで、ガスの範囲が小さくなっていくだけです。この頃から少し眼球の奥の方がヒリヒリする感じがしていました。16日目には、ガスは完全に抜けたようなので、右目の中に、黒い影は一切見えなくなりました。

しかし、右目の像には「歪み」があるみたいで、右目だけで景色を見ると、凸凹しているように見えていました。どのぐらいの歪みがあるのかをなんとか計測できないかと思い、お絵かきアプリで真円を描いて、左右の目で見え方の違いを絵にしてみました。

真円のはずの円が、右目だと斜めに伸びた楕円形に見えていました。これを意識すると、丸い形状のものは、少し楕円形に見えていることがわかりました。

医学の進歩に感謝

今回突然の網膜剥離で、失明の危機にあったにもかかわらず、医師の方々の迅速な対応により失明を免れることができました。心から感謝しています。目の手術は怖いもの、というイメージが強いのですが、痛みはほとんどなく、多少の歪みが残るのは、これからメガネの調整で慣れていくしかないかなと思っています。

日記手術,網膜剥離

Posted by atommy